これなんですけど…。
結論から言うと、自分の頭に自信のある人か、経済学の基礎知識がある人はおすすめかもしれません。
私は大学時代心理学を学んでいました。
先日経済学を学んでいた友人と話しているときに、ざっくりと
「心理学と経済学だと考え方が違うなぁ」
と思って、その違う考えを吸収すべく経済学初心者向けの本を探して、この
「大学4年間の経済学が10時間でざっと学べる」
でした。
まずは普通にアレルギー反応が出ました。(出てない)
心理学って、特に私の専攻していた発達心理学や臨床心理学は、個々の事例を取り上げて学んでいくんですよ。
多様性を学んでいる感じです。
反して、この本を読む限り、経済学はざっくり「全体」のお話。
「個々の経済主体が最適行動を取る前提」
でお話は進んでいきます。
なんかそれがしっくりこなくて。
で、しっくりこないのは良いとして、どうも私の足りない頭では理解しづらかったんですよね。この本。
理由は何といっても、
図解という割に絵が少ない。
具体例が少ない。
この2つが大きかったです。
もちろん、全くでてこないわけじゃないんですよ。
でも、経済学初心者の想像しづらい部分が、あまりにもサラッと流されている感があります。
例えを上げると、P.108の「コースの定理」。
コースの定理は、政府の介入がなくとも民間の交渉により外部不経済が解消される、というもの。
んんん、分からん…。
政府の介入って?民間の交渉って?想像つきますか?
少なくとも私は想像がつかず、単なる字の羅列としてしか視界に入らなかったです…。
さらに、図解という割に、シンプルなグラフがポンと置いてあるだけで分かりづらいです。
繰り返しになりますが、経済学の基礎が分かる人や、私と違って頭のいい人は分かりやすいんだと思います。
でも、経済学になじみがない人にとって、絵が少ない、急にグラフが出てきた、用語に対して具体例が少ない、というのはなかなか厳しいものがありました。
でもこれ、何が悔しいって、「東大生がいちばん読んでる本」らしいんですよね…。帯いわく。
私は東大卒でもなんでもないので諦めがつくんですが、東大生って知識がなくても理解できちゃうんですかね?
東大卒の元心理学専攻の友人に読んでもらって感想が聞きたい…。