Amazon Prime限定公開のドラマ、バチェロレッテが最終回を迎えました!
もう面白くて、興味深くて、興奮して興奮して…。【以下ネタバレあり】
バチェロレッテの萌子さんは、誰のことも選ばなかった。
それを男性たちは「ズルい」「卑怯だ」と言っていた。
私は、選べないという気持ちも分かる。
人としてどちらも好きだけど、恋愛相手として、結婚相手として、この短い期間と少ないデートの回数で、決められないよなぁ、とも思う。
なぜコウさんと杉ちゃんは選ばれなかったのか
コウさんの考察
コウさんは男性的な魅力があって、異性として萌子さんは惹かれていたと思う。
コウさんは、やっぱり自分を隠してしまう部分があって、ええかっこしいな部分が引っかかったのかなぁ。
コウさんに「リスクマネジメントやめません?」と言った萌子さん自身は、コウさんに自分を見せていなかったんじゃないかな。
杉ちゃんの考察
杉ちゃんは、感性や表現に惹かれてたと思う。
杉ちゃんのモデルになったときに涙を流したのは、セクシーな絵のモデルをして、真剣な男性的な眼差しで見つめられた時に、「あ、この人を男性として見れない」と思ったんだろうなぁ。
杉ちゃんとすっぴんモーニングデートした時、しょっぱなに悲しかった過去の恋の話をしたけど、それは「そういう話が出来る相手」になってしまったということなんだと思う。
つまり、異性としてではなく、単なる友人としてしか、杉ちゃんを愛せなかったと。
萌子さんは、ズルくなれなかった
萌子さんはかわいそう?
「選べなかった」「私の人生だから」とかたくなに言い張る萌子さんが、少しかわいそうな気がしてしまった。
バチェロレッテという企画自体のルールには背かなかったけど、自分のなかの頑ななルール、自分に嘘はつかないというシガラミから、離れられなかったのではないだろうか。
男性は萌子さんに「ズルい人」だと形容していたけど、私としては萌子さんはズルくなれていないと思う。
自分のことを明らかに大好きな杉ちゃんを選べば、これからもっと異性として惹かれるかもしれない。
私は、基本的に性的な魅力を感じない異性に恋愛感情を抱くことが多くて、でも結局付き合ってしまえば恋人としての行為もできてしまう。
そういうことを経験的に知っているからそう言えるのだろうけど。
異性的な魅力を感じるコウさんと付き合って、身体を重ねてみれば、もっともっと好きになるだろう。
そのうち、結婚相手としてリアルに幸せな将来を見据えることができるかもしれない。
弱い部分を見せなかった
こういった、「かもしれない」を基に今の自分にズルをしてみる、ということできないのが、萌子さんの弱いところだったと思う。
もちろんそれは萌子さんの魅力で合って、萌子さんが素敵だと思う所以でもある。
ただ結局、そんな弱いところを、萌子さんは誰にも出さなかった。
「愛の正体が知りたい」って言ってたけど、それにとらわれすぎてたのかな…。
恋愛で悲しい思いをしたからこそ、少しでも「違う」という思いがあると、自分のなかで「不正解」という判断を下してしまったのかな。
みんな恋愛不器用
コウさんに対して、「自分に似ているところが多い」と言っていた。
でも、コウさんを選ばなかった。
萌子さんの言う、「前にすごく愛している人がいた」という相手も、もしかしたら萌子さんと考え方や感性が似ていたのかもしれないな…。
コウさんは見てて分かるように、無意識にカッコつけちゃったりと「恋愛不器用」な感じがする。
でも結局、それを指摘していた萌子さん自身も、恋愛に対して不器用になっているんだろうなと感じた。
おそらく過去の恋愛が原因で。
いい意味でフツーの恋愛模様
…とはいえ、器用に恋愛できる人なんてそうそういない。
セレブ女性をハイスペ男子が取り合うという「上流の遊び」のような企画だが、結果的にはむしろ「リアルな、フツーの恋愛模様」を見れたと思う。
「恋愛不器用」を自覚する人にとって、ある意味「うまく自分を表現できないって、普通のことなんだな」と励みになったであろう。
私の個人的な話
杉ちゃんの、言葉選びが大好き!!!!
私は言葉に興味があって、言葉に対して敏感なのですが、杉ちゃんの紡ぐ言葉がすごく素敵だと思います。
感情という目に見えないものに対して、自分が目で見たもの、耳で聞いたもので巧に表現している彼には、尊敬の念を抱きつつとても羨ましいく感じてしまいます。。
自分の感情を、世の中に存在する言葉で的確に表現できるというのは、簡単に出来ることではないんですよ。
一般的に、自分の中にふわっとボンヤリと表れた感情には、「好き」とか「悲しい」とか「むかつく」とか、表面的なラベル付けをしています。
でも、例えばひとことに「好き」と言っても、いろんな種類がある。
「仲間として」なのか「友人として」なのか、そして「友人であり恋人として好き」といった複雑なカテゴライズもできてしまうから、ラベルを正確に分類して理解するのは、実は案外難しいのです。
うまく分類できているつもりでも、そのラベルに疑問を抱かずにいると、自分を理解できないだけでなく、結果的に他人を傷つけることにもなります。
単なる性欲や支配欲を「好き」と勘違いするなどですね。
似ているのは杉ちゃんだったのでは?
話は少し逸れてしまいましたが、杉ちゃんはとても深く自分の感情という見えないものを分析していますね。
そしてそれを、誰でも想像できるような例えで表現することもできる。
この2つができるのは、単に彼の芸術的センスで片付けられるものではないと思います。
自己理解に徹し、他人を傷つけない言葉選びを徹底してきた人だからこそ成せることです。
でもそれって、萌子さんもできるんですよね。
ボンヤリとしか現れない自分や他人の感情を、自分で的確に分析し、他人を傷つけないように伝える術を持っている。
…長々と語ってしまいましたが、感性が似ているのはどちらかと言うと杉ちゃんの方だったと、私は思うんですよね。
もちろん、感性の似ている杉ちゃんを選べば絶対に幸せになれるというわけでもないですが。
私個人としては、そんな杉ちゃんが、このバチェロレッテジャパンのメンバーの中で一番好きでした!