タイトルの意味
以前の記事で「アンペアって、ペアを解消するって意味では…?」
などと心配したりタイトルの考察もしましたが、取り越し苦労でよかったです。。
さて、実際のタイトルの意味はというと、「電流のアンぺア(A)」「ペアになれない」のダブルミーニングでした。
私の予想は微妙に合ってましたね…。
どんちゃんには珍しい?テーマが明確な歌詞
そんなわけで、歌詞には『ビリビリしたい』『プラグとコード』など、電気っぽいワードがたくさん登場します。
どんちゃん(作詞を担当した堂島孝平さん)の歌詞で、こんなに全体的にテーマが統一されてるのって、珍しい気がしませんか?
モノクロームドリームなんかもタイトルに沿ったフレーズは多いですが、サビはそんなにモノクロとか色とか関係なく展開されていきます。
今回の『アン/ペア』は全体的に電気っぽかったり、「ペアになれない」感じを前面に出してたりと、テーマが明確です。
さて、フレーズごとに意味を紐解いていきましょう。
夢でしか会えない
夢の中で出会えたって
現実はなんにも変わりやしないや
生ぬるい残像の感触
思い出すだけで報われやしないや
作詞:堂島孝平
夢で会っても、それを思い出しても、現実は変わりません。
冒頭で、「会いたい人に会えないって感じの歌詞なんだな~」というテーマが提示されてますね~。
確かに全体的にそんな感じの歌詞です。
五輪意識?スポーツっぽいワード
言葉 壁打ちしてる 独り言 ダブルフォルト
あてのないラリー いい加減にしたい
もっとビリビリしたい ビリビリしたい 君とコネクト
作詞:堂島孝平
電気っぽくもあり、スポーツっぽくもあるフレーズ!
これは五輪意識?
『壁打ち』は、主にテニスで壁に向かってボールを打って練習すること。
”言葉”の壁打ちは完全に独り言で、寂しさを感じますね。
『ダブルフォルト』は、テニスなどでサーブを2回外すこと。
自分の気持ちを投げても、独りぼっちだと誰にも届きません。
『ラリー』は、1つのボールを打ち合うこと。
誰にも届かない独り言はまさに”あてのない”ラリー。
『コネクト』は、スポーツではヒット等を打つことだそうです。
”君と”とあるので、「君に向けて言葉を投げて打ち返してもらう」「君とのやり取りが成立=コネクトする」のダブルミーニングかもしれません。
ここらへんのフレーズは、一人で過ごすことの寂しさを”言葉の壁打ち”に例えています。
スポーツ用語が並んでいますが、オリンピックの感動もこの緊急事態宣言下では独り言を言うしかないですもんね…。
特にKinKiのお二人は一人暮らしなので…!
光一くん大興奮?!意味深なサビの意味
最近なんかつれないぜ
どうかしちゃったんだろ Baby You 心が見えない
壊れたままじゃ差し込めない この接触不良のプラグとコード
作詞:堂島孝平
光一くんがテンション上がりそうなフレーズですね。
…挿し込めない…フフ。
でも実際”そっち”の意味もありそうです。
最近つれない彼女。会えないままじゃ『接触不良』ですもんね。
サビはコロナ禍の心情?
最近なんかつれないぜ
どうかしちゃったんだろ Baby You つながり合いたい
絡まったってまだ痛み足りないや
馬鹿みたいに焼け焦げたっていい
作詞:堂島孝平
焼け焦げるくらい激しく絡み合いたいようです。
光一くん大興奮じゃないですか。
…真面目に考察すると、プラグをコンセントに差し込むことで通電します。
この通電が、この歌詞で言う『コネクト』『ビリビリ』『つながり合う』『心が見える』ことであり、「意思疎通」のことだと解釈しました。
『絡まる』『焼け焦げる』はいわば喧嘩や言い合いでしょう。
でも、直接会って話せるならそれでもいいくらい。
コロナ禍の”会えない”感情を歌っているようにも聞こえます。
剛くんっぽいフレーズ!
光を失くした世界の虚しさを知って
その度に僕らは
愛という装置で 命に火をつけた
忘れたくないや
作詞:堂島孝平
なんかここ剛くんっぽくないですか?
光は希望のことだと解釈しました。
とすると、やはり分かりやすい例えはこのコロナ禍。
生活の状況も変わって、苦しくなってしまった人もたくさんいるでしょう。
比喩でもなんでもなく、人は希望を失うと命に支障が出ます。
でも助け合ったり気に掛け合ったり、『愛』があることでまた生きようと思えたりもするのです。
さらに。
『光』は現代的な電気による光、まさにアンペア。
対して、『火』は原始的な明かりの取り方。
そして同じく『愛』も、原始的な欲求ですよね。
「アンペア=電気による光=現代的な生活」が失われても、「愛=火=原始的な心」があればなんとか生きていけるってことを忘れたくない。
そう解釈しました。
あぁ、やっぱり剛くんぽい。。
コネクトすることで分かる確かさ
強く痺れるほどに 生きてると思えるから
不透明の日々 確かさが欲しい
もっとビリビリしたい ビリビリしたい 君とコネクト
作詞:堂島孝平
明日どうなるか分からない日々、『君』との未来だけでも”確か”であってほしい。
『君とコネクト』=実際に会ってコミュニケーションを取ることで、『君』の存在を確かに感じることができます。
全体的に、コロナ禍のコミュニケーションの取れなさによる物足りなさが感じられました。
それでも悲観的な歌詞にならず、『ビリビリしたい』という前向きな願望が並べられているところがさすがどんちゃん!って感じでした。