前回同様、4巻のセリフやタイトルから、時代背景やネットミームを解説していく。
※解説はサイト主(イツカ)独自のものなので、原作者の意図と必ずしも合致するものではないことをご了承ください。
占い(P.5)
占いでよくある、「誰にでも心当たりのあるようなことを言われて、当たってると思ってしまう」現象。
これをバーナム効果という。
バーナム効果で「凄い!当たってます!!」と信じているシャミ子は、まさに占い商法のカモとなっている。
ちなみにキャラ紹介ではキャラの血液型が紹介されているが、血液型占いは各種研究や論文でも否定されまくっている。
それでも血液型占い信者は絶えず、2008年に大流行した「〇型 自分の説明書」という本は血液型占いブームを後押しした。
私も読んだことがあるが、血液型占い本はまさに「バーナム効果」のオンパレードだった。
私はA型なのによくO型にまちがわれるんだけど、なんでだろうね?
自然由来やから安心や(P.26)
世の中には「自然由来だから安心」というのを謳い文句にした商品があふれている。
しかし、いくら自然由来と言っても、リコくんが提示するように「しびれるやつ」もあれば、次のページのように幻覚を見せるやつもある。
そもそも違法薬物もタバコの中身も自然由来だし、身近なところにも花粉アレルギーなんてものもある。
「自然由来だから安心や」というタイトルはそういった謳い文句を皮肉ったタイトルだ。
笑いが止まらへんようになるキノコ(P.30)
1990年~2000年代は「ディスコ」や「クラブ」が流行し、今では禁止されているようなハイになる薬物の使用も横行していた。
そのうちの一つが、幻覚が見えるキノコ「マジックマッシュルーム」。
また、「ワライタケ」というしびれ・笑いが止まらない(ように見える)症状が出るキノコもある。
あのシーンの見た目的に後者だと思われる。
ね、ほら自然由来だから安心なんてことはないでしょ?
エラいかわいらし~格好してはる(P.32)
京都弁の誉め言葉は反射的に嫌味だと受け取ってしまう…。
これも、もしかしたら「動物園にそんな格好してきて動きづらそう」という意味が含まれているかもしれない…。
桃色カラータイマー(P.47)
カラータイマーは、ウルトラマンたちが胸につけてるランプ。
エネルギーがなくなってくると赤く光る。
ちなみにウルトラマンのカラータイマーは、当初ウルトラマンを制作したデザイナーいわく「ない方が良かった」とのこと。
テレビ的に、ピンチなのが視覚的に分かりやすいように追加された要素だそうだ。
デザイナーの意向を汲み、庵野監督作品「シン・ウルトラマン」ではカラータイマーは排除されている。
そこに天井裏があるから(P.52)
イギリスの登山家が「なぜエベレストに登るのか」と聞かれ、「そこにエベレストがあるから」と答えたのが元々の元ネタ。
それが「そこに山があるから」と日本語訳されたのが定着し、今でも「そこに〇〇があるから」構文は受け継がれている。
マイナスイオン(P.52)
2000年前後に健康オタクや主婦の間で流行し、2002年には流行語にもなった「マイナスイオン」。
科学的根拠はないらしいが、当時は「美容に良い」「健康に良い」とされる無根拠な商品が平気でテレビで紹介されていた。(今も水素水など物議を醸しているが、今以上にひどかった)
2000年代は今のようにインターネットで調べたり、SNSで専門家が「〇〇テレビで言ってたものはガセです」と発信する場もなかったので、ほとんどの人はテレビの発信をうのみにしていた。
お見通しだ!(P.54)
2000年に放送されていた、仲間由紀恵主演のドラマ「TRICK」での、仲間由紀恵演じるマジシャンのセリフ。
また、ポケモンのゲームにて、「おみとおし」という特性を持ったポケモンが場に出た際、「(ポケモン名)は(道具名)をおみとおしだ!」と表示される。
ポケモンはなんだかんだいろんなパロディが盛り込まれているので、大元は「TRICK」の方だろう。
知らぬがまぞく(P.70)
元ネタは、知らない方が穏やかな仏様のような心でいられたのに…という意味の「知らぬが仏」。
「知らぬがまぞく」は、知らないままだったらザックリ系のアホのままでいられたのに…という意味。
泥とゴミを煮しめた味(P.96)
小倉ァ!が作成した、桃専用の闇堕ち安定剤の味。
呪術廻戦でも夏油が呪霊を取り込む際に、似たような黒くて丸い玉を飲み込むが、それも「吐しゃ物を拭いた雑巾のような味」と形容されている。
魔力っぽい黒くて丸いものは、激マズだと相場が決まっているのかもしれない。
夏油傑の誕生日なので、以前言っていた様に夏油の玉羊羹食しました🙌🏻普通に美味しかった🤗シールもついてるし嬉しい!#夏油傑 pic.twitter.com/Kh4wTI2QOG
— くれお💙青髪ツインテアーティストなサイボーグ (@xuraeusx) February 3, 2023