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【歌詞考察】KinKi Kids「ね、がんばるよ」の「ね、」とは?「約束」とは?落ち着いた大人の愛の歌

作詞はドリカムの吉田美和さん。
カラオケで歌うと「ドリカムっぽい」と言われます。


そんなに突飛な言葉づかいではないのに「っぽい」と思われる歌詞、すごいです…

「ね、がんばるよ」はラブソングのようですが、ラブソングと言うには感情の描写が少なく落ち着いている大人の歌詞です。

日常にすっと入り込むこの歌詞のすばらしさを、冒頭から解説していきます。

1番

Aメロ

良く眠れた?って聞くと必ず君は
ただ頷くんだ まだ夢の中気味な
朝一情けない笑顔見る日々は
大切な事教えてくれる鍵だ

作詞:吉田美和

朝一の顔ってみんな最悪じゃないですか。

目もむくんでるし、髪もぐしゃぐしゃだし。


そんな情けない顔を見て「大切な事教えてくれる鍵」って、本当に愛してるんですね…

朝一情けない笑顔見る日々」…つまりこの「僕」と「君」は同棲していることが分かります。

朝の顔って本当に最悪で好きな人に見せたくないものですが、こんな風に受け入れてくれるのはとても羨ましいものです。

Bメロ

孤独が幅を利かせる

しあわせは鳴りをひそめる

流されぬ為 力がいる

作詞:吉田美和

孤独に飲まれたり、幸せであることを感じられなかったり、感情の波みたいなのは誰でもあります。


でも、そんな感情に流されないって本当に、力のいることですよね。
誰だって感情的に『ならない』のではなく、一生懸命『踏みとどまっている』だけです。
そしてそれは、愛する人を傷つけないため。

寂しかったから浮気した!


とか、自分の心の弱さ故の孤独を相手のせいにする人もいますもんね…。

サビ

今はこの手が約束果たせる日まで

支えるよ強く

作詞:吉田美和

この約束というのは、死ぬまで一緒にいよう、ということだと私は解釈しました。

”約束”について詳しいことは述べられていませんが、その約束を「果たせる日まで支える」と期限を付けているので、すぐに果たせる約束ではないですよね。

「君のことを大事にするよ」というようなポジティブな内容の歌詞なので、現実的かつ一番ポジティブな「約束」と考えて、「亡くなるときまで一緒にいよう」ということだと考えました。

この約束が果たせた!となる時って、イコールどちらかが亡くなる時ですからね。

2番

Aメロ

詩人にはなれない

カッコもつけられない

素直に伝える以外は 知らない

作詞:吉田美和

KinKi Kidsの人気曲であるAnniversaryDESTINYとは真逆ですね。

これらの曲では素直に言葉にできない思いが語られてました。

というか、素直に気持ちを伝えてくれる人なんて貴重ですよね…。

むしろカッコつけてしまう人の方が多い印象ですから。
「素直に伝える以外は 知らない」って不器用そうに聞こえますがなかなか凄いですよ。

Bメロ

意味ない言葉飛び交う 辛らつな現在と戦う
それで皮肉になるのは違う

作詞:吉田美和


「皮肉に『なる』」という使い方は初めて見ました。


意味ない言葉」=言っても良いことないような言葉

例えば、陰口とか、ちょっとした嫌味とかでしょう。

辛辣な現在」=努力が報われなかったり、理不尽なことの多い現状

大人は生きていると、これら「意味ない言葉」「辛辣な現在」にイライラしてしまうことも多いです。

そんなときでも卑屈になったり、「君」に当たってしまわないように。

付き合いが長くなったりすると「親しき中にも礼儀あり」がなくなって感情のはけ口みたいになってしまうこともありますよね。

ラスト

君が言う”がんばって”を

捻くれず受け止められる

大きな人でいるよう がんばるよ

作詞:吉田美和

剛さんの儚くも力強い「がんばるよぉ~」が好きです。

「頑張ってる人に頑張れと言わない方がいい」


という言葉もよく目にします。


でも「がんばって」と言ってくれる「君」は、「無理をしろ」というわけでも、皮肉を込めて言っている訳でもない


「辛らつな現在と戦う」自分に対し本心から応援してくれている。

それをちゃんと冷静に考えて、

「もう十分頑張ってるし」

なんて捻くれず、ちゃんと応援として受け止めたいと

刺さるなぁ…。


相手が本当に心配してくれたり応援してくれてるのを分かってるのに、言葉の揚げ足を取って皮肉を言ってしまうこと、ありますもん…。

「ね、がんばるよ」は、そんな

素直な応援に呼応する「ね、」

大事な人のやさしさに甘えて捻くれてみてしまう弱さに打ち勝つ

という意味での「がんばるよ」なのかな、と思います。

大事なことですね。

『ね、がんばるよ』は、「本当に人を愛するとは」ということが穏やかに伝わってくる、優しい大人のラブソングですね!

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